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多言語サイト制作の前に決めること|対象言語・翻訳範囲・更新体制

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多言語サイト制作を依頼する前に、対象言語、翻訳範囲、公開後の更新体制をどう決めるかを解説。フォームや自動返信の翻訳、内容確認の分担、制作会社への確認事項を整理表とともに紹介します。

タブレットで多言語サイトの言語選択を操作する女性と、日本語・英語の切り替えや問い合わせボタンを示す半透明のプレビュー。

多言語サイト制作を依頼する前に、まず整理したいのは「誰に、何を伝え、サイトで何をしてもらうか」です。そのうえで、対象言語、翻訳する範囲、公開後の担当者を一緒に決めましょう。初期公開の範囲は、情報の更新と問い合わせ対応を続けられるかも踏まえて考えます。

この記事では、言語を選ぶ基準から、問い合わせまでに必要な翻訳、更新の分担までを順に整理します。最後の表を使えば、決定事項と制作会社への確認事項をまとめられます。

対象言語は、届けたい相手と利用目的から決める

「何語から始めるべきか」は、自社の顧客とサイトの役割によって変わります。海外の取引先に製品情報を届けたい場合と、在日外国人に店舗やサービスを利用してほしい場合では、必要な説明も問い合わせ後の対応も異なります。

まず、次の内容を書き出してください。

  • 届けたい相手と地域:どの地域の、どのような顧客に見てもらいたいか。
  • 顧客が使う言語:情報を読むときや商談で、実際にどの言語を使っているか。
  • サイトの利用目的:製品仕様の確認、来店方法の確認、問い合わせなど、何をしてもらいたいか。

判断材料になるのは、既存の問い合わせや商談の記録です。アクセス元の地域だけで使用言語を決めず、顧客とのやり取りも確認しましょう。

あわせて、外国語の問い合わせを誰が受けるかを決めます。サイトを読めても、その後の質問に対応できなければ、顧客が必要な情報を得られないままになるためです。対象言語ごとに、社内の担当者や対応方法を整理し、継続して対応できる範囲から公開を検討しましょう。

翻訳範囲は、サービス理解から問い合わせまでをたどって決める

すべての日本語ページを翻訳する前提で進める必要はありません。読者が商品・サービスを理解し、利用条件を確かめ、問い合わせるまでに必要な情報を優先します。

会社情報、提供内容、対応地域、利用条件、よくある質問などを見ながら、「この情報がなくても、対象の読者は利用を判断できるか」を考えてください。そのうえで、ページごとに次の方針を選びます。

  • 全文を翻訳する:仕様や利用条件など、詳細まで伝える必要がある内容。
  • 要約して伝える:要点を伝えれば目的を満たせる内容。
  • 対象言語向けに別途作成する:読者の前提知識や知りたい内容に合わせて説明を組み直す内容。
  • 今回の対象外にする:初期公開の目的との関係が薄い内容。

公的な参考として、デジタル庁の「ウェブコンテンツガイドライン」も、言語ごとの独立した内容や、日本語版の対訳・抄訳という選択肢を挙げています。これは各府省のウェブサイトを対象とした資料ですが、翻訳方針を考える際の参考になります。デジタル庁「ウェブコンテンツガイドライン」第10章、本文31ページ(2025年9月30日)

フォームや通知も翻訳範囲に含めて確認する

対象ページを決めたら、読者が実際に操作する順序で、本文以外の表示も確認します。

  • メニューやボタン
  • フォームの入力項目、入力エラー、送信完了画面
  • 問い合わせ後の自動返信
  • 画像に含まれる文字や、ダウンロードする資料

商品紹介を読めても、フォームの入力方法が分からなければ問い合わせを完了できません。「ページをどこまで翻訳するか」と「操作をどこまで対象言語で完了できるようにするか」をあわせて決めましょう。

日付、通貨、住所、電話番号の表記も確認が必要です。W3Cは、特定市場の言語や文化などに合わせるローカライズには、日付・数値・通貨、画像、住所・連絡先の形式なども含まれると説明しています。文章の翻訳に加えて、対象地域の読者が表記を理解できるかを確認してください。W3Cによるローカライズの説明

翻訳方法と、意味を確認する担当者を決める

機械翻訳を使う場合は、使用する箇所と、公開前に人が確認する内容を決めておきます。「機械翻訳を使うかどうか」だけでは、誰が内容の正しさを判断するのかが残るためです。

とくに価格、仕様、利用条件など、誤解が読者の判断に影響する情報には、確認担当者を置きましょう。商品名や専門用語は対訳をまとめて共有すると、ページや更新担当者による表記の違いを確認しやすくなります。

前述のデジタル庁のガイドラインも、各府省向けの方針として、機械翻訳の正確性が保証されない旨の明示や、対訳の定まった専門用語の辞書整備に言及しています。自社では、扱う内容に応じて、どの情報を誰が確認してから公開するかを具体化しましょう。

制作会社に依頼する際は、次の作業がどこまで含まれるかを確認します。

  • 翻訳文を用意する作業
  • 原文と照らして意味や専門用語を確認する作業
  • 翻訳文をページに反映する作業
  • 画面上の表示やフォームの動作を確認する作業

ホームページ制作の依頼に、翻訳やネイティブチェックまで含まれるとは限りません。社内、翻訳担当、制作会社それぞれの担当範囲を決めてから進めると、公開直前に未対応の作業が見つかるのを防ぎやすくなります。

原文の変更から各言語版の公開まで、更新の流れを決める

多言語サイトは、公開後にも各言語版の情報をそろえる作業が続きます。制作前に、次の流れで担当者を決めておきましょう。

原文を変更する人 → 翻訳を手配する人 → 内容を確認する人 → 公開する人

少人数の企業では兼任しても構いません。ただし、各工程を誰が担うかは明記します。「原文を更新したので、誰かが翻訳も手配するだろう」という状態を避けるためです。

更新時に記録する内容は、変更箇所、通知先、翻訳期限、公開の承認者、各言語版の確認日です。原文を直した担当者がどこへ連絡し、誰の確認で公開できるのかまで決めると、作業を引き継ぎやすくなります。

また、翻訳が間に合わない重要情報の扱いも決めてください。古い利用条件などを掲載し続けないよう、対象言語での注意書きや一時非掲載など、内容に応じた対応を用意します。

すべてのお知らせや記事を、同じ頻度で翻訳する必要があるかも見直しましょう。利用判断に関わる情報と、対象読者との関係が薄い記事では、更新の優先順位が異なります。担当者の手が回らない場合は、優先度の低いページを初期公開から外すなど、維持できる範囲へ調整します。

制作依頼前に、決定事項と確認事項を一枚にまとめる

ここまでの内容を、次の表にまとめてみてください。まだ決まっていない項目は、制作依頼時に確認する事項として残せます。

整理する項目記入・確認する内容
対象読者・地域誰に、どの地域に向けて情報を届けたいか
言語顧客が使う言語と、問い合わせを受ける担当者
利用目的仕様確認、来店、問い合わせなど、サイト上でしてほしい行動
対象ページと画面本文に加え、フォーム、完了画面、自動返信、資料などの対象範囲
翻訳方法全文・要約・独自内容などの方針と、機械翻訳を使う範囲
確認担当意味、専門用語、価格・仕様・利用条件を確認する人
公開担当公開を承認する人と、実際に反映する人
更新のきっかけと期限原文変更時の連絡先、翻訳期限、各言語版の確認日、翻訳待ち情報の扱い

言語を選べる仕組みも制作会社に確認する

内容と担当に加え、各言語版をどう見つけてもらうかも確認します。制作会社には、言語ごとに異なるURLを設ける方針、読者が別の言語版を選べるリンク、推測した言語による自動転送の扱いを聞いておきましょう。

Google検索セントラルは、言語ごとに異なるURLを使うことを推奨し、別言語版を選べるリンクの設置を案内しています。また、推測した言語による自動転送は、利用者や検索エンジンが他の言語版を見られなくなる場合があるとして、避けるよう説明しています。Googleが案内する多地域・多言語サイトの管理

整理した内容を、ページ構成と問い合わせの流れへ落とし込む

多言語サイト制作の準備では、言語、翻訳範囲、更新担当を一緒に決めることが大切です。この整理ができると、どの情報をどのページに載せ、問い合わせまでどう案内するかを検討できます。

Kizashiのホームページ制作・リニューアルでは、情報整理、ページ設計、モバイル対応、問い合わせフォームの制作に対応しています。整理表に書き出した提供内容や利用条件をページ構成にまとめ、問い合わせに必要な項目をフォームへ反映する段階で、依頼する作業を検討できます。

まずは情報整理からページ設計まで、ホームページ制作の対応範囲を確認するページをご覧いただき、自社で用意する内容と、制作側に依頼したい作業を整理してください。多言語対応の可否や、翻訳・内容確認をどこまで依頼できるかは、個別に確認する事項です。

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